はじめての方へ

GREETINGS

毎日帰宅すると、スイッチが入ったように、その日の幼稚園での出来事を延々と母親にリポートする、変な子でした。

5歳の時に、手書きの地元ミニコミ紙『としちゃんタイムス』を創刊。小中高校では、学級新聞から校内放送、生徒会通信。大学時代は、町田市民テレビ開局準備室。———今思えば、それらに一貫していたのは、「大手メディアが報じていない事を自分の言葉で伝えている」という小さなプライドでした。 TV局アナやフリーキャスターとなってからも、こだわりは「皆が見過ごしている視点を拾うこと」。首相官邸や内閣広報室に2年間飛び込んだ目的も、「ちっとも見えない政府の内側を国民に伝えること」(結局、非力で果たせませんでしたが)。

今もこれからも、この路線は変わりません。「へぇ、知らなかった!」「なるほど、誤解が溶けた!」「面白い、興味が湧いた!」そんな皆の“スイッチON”に接するのが好きだから。水道管の詰まりを直して、勢い良く水が飛び出して来た時のような、あの嬉しい感覚が好きだから。 だから今後も様々な形で、コミュニケーションという窓枠を拡げる仕事を続けます。その結果として、情報という血の巡りのいい、健康な世の中のスイッチがONになったら、スタビライザーがちゃんと作動して世論の暴走が予防できたら、こんな嬉しいことはありません。

下村健一